2024 年 31 巻 3 号 p. 18-25
国内の大学体育会とリーグに加盟するチームに所属するサッカー選手96名(女性36名)、バスケットボール選手29名(女性12名)に対して、10種類の片脚ジャンプテストを実施した。その結果、サイドホップテスト以外のテストで、男性のほうが女性よりも良好な成績であった。競技内の性差については、競技ごとの特徴を示した。競技間の比較において、女性では、前方6mタイムドホップと垂直方向へのジャンプテストを除くテストにおいて、サッカー選手のほうが成績良好であった。一方男性では、ほとんどのテストにおいて有意差を認めず、サイドホップテストのみサッカー選手が有意に優れたスコアを示した。今回の調査によって代表的な片脚前方ジャンプだけでなく、あらゆる方向のジャンプテストについて参考値を示すことができた。今後、国内アスリートにおけるジャンプ能力の基準を構築するために、より対象数を増やし、年代やポジションなどについても考慮した検討が必要である。