2024 年 31 巻 6 号 p. 21-30
トレーニング負荷を定量化することは、アスリートがトレーニング処方に適切に反応し、傷害リスクを低減するために重要である。トレーニング負荷は、トレーニング要求に対する個人の反応である内的トレーニング負荷と、選手の身体的な「仕事」である外的トレーニング負荷に分けられる。本レビューは、サッカー選手の週単位のトレーニング(ミクロサイクル)におけるトレーニング負荷を分析することを目的とした。系統的な検索を3つの電子データベース(PubMed、SPORTDiscus、およびWeb of Science)において実施し、システマティックレビューおよびメタアナリシスのための優先的報告項目(PRISMA)声明の指針に従った。最初に特定された研究1,718件から、スクリーニングを経て16件を採用した。記述的分析とZスコア分析を、負荷の各変数(加速度と減速度、平均速度、高速ランニング、スプリント、総距離、選手負荷[Player Load]、%最大心拍数、および主観的運動強度[RPE])について実施した。本レビューのサンプルは、16.4~27.6歳の男子サッカー選手317名であり、エリート、プロ、およびユースの各レベルで競技していた。週内で最も負荷の高いセッションは、加速度と減速度、平均速度、およびPlayer Loadを除き、試合日の3日前であった。最も負荷の低いセッションは、スプリントとRPEを除き、試合日の前日であった。結論として、週半ばのセッションは、高いトレーニング負荷を適用することができる一方、試合直前と直後のトレーニングセッションは、テーパリングやリカバリーのために用いることができる。