2025 年 32 巻 9 号 p. 4-10
日本の平和と市民の安全な生活は、警察官、消防官、自衛官、海上保安官といった公安系職種によって支えられている。近年、米国を中心に、これらの職種を「タクティカルアスリート」と捉え、スポーツ科学の知見を基盤に支援する体制の整備が進展している。本稿では、タクティカルアスリートに対して適用するS&Cである、タクティカルストレングス&コンディショニングの概要を提示し、S&C専門職の知識と経験を社会に還元する道筋を論じる。また、公安系職種を対象とした暑熱順化の意義、方法、および制約を整理し、安全性を確保しつつ暑熱耐性の底上げや上限拡張を目指す実践の重要性を示す。