2024 年 52 巻 2 号 p. 111-115
血管型Ehlers-Danlos症候群はIII型コラーゲン(COL3A1)遺伝子の変異により,動脈瘤,動脈解離,消化管穿孔,子宮破裂を引き起こす最も重篤な病型である.症例は24歳男性で,家族歴を有することから遺伝子検査が行われ,COL3A1変異があり確定診断となった.9mmの左紡錘状中脳動脈瘤がみつかりクリッピング術の方針となった.血管脆弱性による血管損傷などの術中合併症は発生せず,標準的な手技により脳動脈瘤のクリッピングが行われた.Ehlers-Danlos症候群は高い合併症率から経過観察も含め,すべての治療オプションを検討する必要がある.開頭術自体は可能であり,最適な治療法と判断されたときに実施する必要がある.