2024 年 52 巻 3 号 p. 218-222
脳卒中危険因子群の脳動脈瘤・頚動脈狭窄画像有所見者の発見,脳卒中予防啓発に的を絞った低価格脳スクリーニングを試みた.
パンフレット作成,小規模組織への配布,市民新聞での広報を行った.MRI,頚動脈エコー後に約30分間,結果・危険因子是正を説明した.
結果は,①女性が約2倍受診.高血圧,脂質異常有病者の受診が多かった.②画像有所見12.0%,外科治療3例 4回(1.2%),全例が治療前の生活に復帰.③脳卒中発症1例(0.24%/年).
危険因子群への脳スクリーニングで多くの画像有所見者を発見できた.脳スクリーニングへの誘導には治療合併症を下げる必要がある.危険因子是正を徹底指導する必要がある.