脳卒中の外科
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症  例
クラゾセンタン投与終了後のdelayed cerebral ischemia
吉本 舞春原 匡福井 伸行大賀 勇範髙松 昂央徳田 匡紀冨田 ひかり﨑須賀 涼野本 未佳子笠島 一洋山元 康弘宮田 真友子石川 友美髙原 正樹福光 龍後藤 正憲小柳 正臣太田 剛史
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2025 年 53 巻 5 号 p. 327-332

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抄録

緒言:クラゾセンタン投与終了後にangiographic vasospasmに関連するdelayed cerebral ischemia(AVS/DCI)が新規発症,もしくは進行した2例を報告する.

症例 1:80代女性.World Federation of Neurosurgical Societies(WFNS)Grade 2の破裂右中大脳動脈瘤にコイル塞栓術を施行した.Day 3からDay 14にクラゾセンタンを投与しAVS/DCIを認めず.Day 17,19,20に右中大脳動脈にAVS/DCIを認め,塩酸ファスジル動注を施行した.血管内脱水がAVS/DCIを誘発した可能性が示唆された.

症例 2:50代,女性.WFNS Grade 5の破裂前交通動脈瘤,傍前床突起部内頚動脈瘤にコイル塞栓術を施行した.Day 2からDay 15にクラゾセンタンを投与した.Day 10に前・中大脳動脈のAVS/DCIを認め,低分子デキストランを投与した.Day 17に再度AVS/DCIを認め,塩酸ファスジル静注,補液増量し,脳梗塞にはいたらなかった.

結語:クラゾセンタン投与終了後もAVS/DCIの観察が必要である.

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