脳卒中の外科
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症  例
錐体路近傍AVMに対する完全静脈麻酔下superselective provocation testの実施法 ─遠位橈骨動脈アプローチを用いた技術報告─
内田 将司, 伊藤 英道, 久代 裕一郎, 植田 敏浩, 村田 英俊
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2026 年 54 巻 2 号 p. 105-111

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抄録

近年,出血発症脳動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)に対する塞栓術の機会が増えている.しかし,eloquent areaに存在する AVMに対する塞栓術は,手術リスクを考慮し,慎重な判断が必要となる.錐体路近傍に局在する出血発症のAVMに対して,当施設で実施している完全静脈麻酔下superselective provocation testの手技的工夫について提示する.

完全静脈麻酔下にて,motor evoked potential(MEP)・somatosensory evoked potential(SEP)モニタリング下に,錐体路近傍AVMに対し誘発テストを施行した.MEPは,頭部側をスクリュー電極とし,導出側は腕橈骨筋と短母指外転筋に針電極を用いた.カテーテルアプローチは,遠位橈骨動脈アプローチ(distal transradial approach:dTRA)とし,3Frのガイディングシースを使用した.誘発テストにはチアミラールを用い,コントロール波形と比較して50%以上の振幅低下を陽性とした.

症例1は前脈絡叢動脈をfeederとするAVM,症例2はcentral arteryをfeederとするAVMであった.いずれの症例も,feederにマイクロカテーテルを誘導して誘発テストを行った結果,MEPの振幅低下を認め陽性と判定し,塞栓術は困難と判断した.

本経験より,dTRAはモニタリングの干渉を回避でき,完全静脈麻酔下でも安全かつ確実なsuperselective provocation testを可能とした.錐体路近傍AVMに対する治療戦略を立案するうえで,本法は有用であると考えられた.

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