2025 年 13 巻 p. 41-50
本研究は,ゲームパフォーマンスの獲得を達成したうえで,児童が多様な他者を認め合うことができる体育授業の開発ならびにその効果検証を目的とした。そこで,小学校5年生30名に,アダプテーション・ゲームを取り入れたプレルボールの授業を実践し,共生態度ならびにゲームパフォーマンスの視点から効果検証を行なった。
その結果,「共生体育態度尺度」では,「リーダーシップ」「過度な勝利志向」「排除雰囲気」の平均点が有意に向上した。そのため,児童が多様な他者を認め合おうとするようになったと考えられる。また,GPAI分析の結果,「技能発揮」「意思決定」「ゲームパフォーマンス」ともに有意に向上した。このことから,体育科で獲得することが期待されるゲームパフォーマンスについても身に付けることができたと考えられる。最後に,対象児童の共生態度の変容の実態についても,過度に勝利に固執することが少なくなったことが分かった。