物理探査
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技術報告
重力勾配テンソルを用いた構造境界抽出のための半自動解釈手法
楠本 成寿
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2016 年 69 巻 1 号 p. 53-63

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抄録

 構造境界抽出のための半自動解釈手法についてレビューを行い,水平1次微分,THVHTDX,Dimensionality Index,Shape Indexを,九重地域で取得された重力勾配テンソルデータに適用した。得られた結果の特色を理解するために,各結果のパワースペクトルをブーゲー重力異常のパワースペクトルと比較した。いずれの手法も短波長領域のパワースペクトルが大きくなっており,これらはハイパスフィルタであることが確認された。また,長波長領域のパワースペクトルを増大,あるいは大きく減少させない手法は,リニアメントの抽出だけでなく,表層地質の境界も抽出できる傾向のあることが示された。

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© 2016 社団法人 物理探査学会
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