構造境界抽出のための半自動解釈手法についてレビューを行い,水平1次微分,THVH,TDX,Dimensionality Index,Shape Indexを,九重地域で取得された重力勾配テンソルデータに適用した。得られた結果の特色を理解するために,各結果のパワースペクトルをブーゲー重力異常のパワースペクトルと比較した。いずれの手法も短波長領域のパワースペクトルが大きくなっており,これらはハイパスフィルタであることが確認された。また,長波長領域のパワースペクトルを増大,あるいは大きく減少させない手法は,リニアメントの抽出だけでなく,表層地質の境界も抽出できる傾向のあることが示された。