アマゾン湿潤熱帯地域の農地と林内で土壌 CO2 濃度を計測したところ,晴天の続く乾期では,農地の地下 10 cm の地温が上昇する日没時に土壌水分と CO2 濃度の低下が,地温が低下する深夜から朝にかけて土壌水分と CO2 濃度の上昇が見られ,温度変化にともなう土壌空隙中の相変化が濃度の変化をもたらした.ただ,熱輸送は地下 80 cm では弱く,濃度の日振幅は見られなかった.また,太陽日射がほとんど到達しない林内の 10 cm 部位の振幅は限定的で,80 cm 部位の日振幅はほとんどなかった.雨期は農地・林内に関係なく,頻発する降雨の浸透で 10 cm 部位の土壌水分が上昇すると CO2 濃度も上昇し,浸透水が下層に通過すると濃度は低下し,つづいて両者の 80 cm 部位のゆっくりした上昇へ移行した.そのため地温由来の土壌 CO2 濃度の日変化は出現しなかった.