農業生産技術管理学会誌
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Print ISSN : 1341-0156
黒ダイズにおける早期収穫および摘葉処理が収量に及ぼす影響 : 莢先熟が発生しなかった場合
土本 浩之大西 政夫門脇 正行河原 克明池内 誉定山根 研一
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2011 年 18 巻 1 号 p. 11-15

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抄録

黒ダイズ品種丹波黒の莢先熟対策として,その発生の有無が判明できない通常収穫期の約20日前に収穫し,無摘葉で屋外自然乾燥させれば良いことを報告した.しかし,莢先熟発生がなかった場合の影響については不明であったため報告することとした.通常収穫日の30,20,10および0日前に収穫する4収穫時期処理,通常収穫日の30日前に摘葉する区,収穫直後に摘葉する区および無摘葉区の3摘葉処理,収穫後より屋外乾燥・機械脱粒する区とハウス内乾燥・手脱粒する区の2乾燥脱粒処理を組合せた試験区を設けた.莢先熟が発生しなかった場合,収穫時期や摘葉処理が収量および収量構成要素に及ぼす有意な影響は認められなかった.このことより,莢先熟発生の有無にかかわらず,通常収穫期とほぼ同程度の収量を達成し,かつ無摘葉で十分な屋外自然乾燥期間を確保する場合,通常収穫期の約20日前に収穫すればよいと考えられる.

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© 2011 農業生産技術管理学会
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