製造直接部門で利用される各種ツールは,時間を意識したものが多く使われるが,間接部門(事務)においては,業務フロー図を始めとした現状業務を把握することに重点が置かれている。これらのツールは“どの業務”を“いつまでに終えるのか”という“時間軸”の観点が不足しており,事務作業の処理時間や回数などを測定することで業務改善を行った報告例はほとんど挙げられておらず,問題点を定量的に分析するまでには至らない。事務作業は非定型業務が多いため時間的な仕事の流れを表現することは困難とされているが,時間帯別に業務の滞留箇所や時間を表現することは可能であると考えた。このような背景により,事務部門において業務の淀みを時系列に分析できるツールが必要であると考え業務改善ツールを提案する。