2015 年 21 巻 2 号 p. 101-106
安全対策もさらなるイノベーション(革新)の時期を迎えた.わが国の労働災害による損失(人命・損害費用)は, ピーク時から約40年を経て大幅に削減されてきたが, 近年においては下げ止まりとともに,大災害が大きな社会問題となっている.人的には団塊世代の引退による技術伝承が不十分となり, また設備の老朽化も問題となっている.一方で安全を疎かにした会社が,莫大な損失を負うことは近年の事例を見ても明らかである.会社は本物の“安全対策”を実施し,危険に気づくことができる人づくりにも力を入れる必要がある.また安全が利益増の基本的要因であることを踏まえ,近年の事故事例の問題点と対策を見ながら,安全のあるべき姿を考察する.