生産管理
Online ISSN : 2186-6120
Print ISSN : 1341-528X
研究論文Ⓡ
情報通信技術を活用した作業習熟効果に関する研究
-ウェアラブルメガネの活用による作業習熟の効果-
山田 裕昭
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2019 年 26 巻 1 号 p. 23-31

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抄録

近年,情報通信技術の活用によって,多様なニーズへの対応や生産の効率化などの課題を克服することを目指した取り組みが積極的に行われている.ものづくりの分野においてもウェアラブル端末を活用した熟練技能の継承や生産性の向上を目指す動きがあり,その導入や検証が顕著になっている.そこで本論では,ウェアラブル端末の1つであるウェアラブルメガネを用いた知的作業の実験を行い,作業習熟の評価手法である達成度手法による解析を通じて,作業時間とそのばらつきの傾向を検証した.その結果,ウェアラブルメガネの利用は,知的作業において作業日数や作業者の違いに係わらず,作業時間のばらつきが少ない安定した作業が行え,かつ作業初期段階の時間を短縮できるため,品種切り替えが多い場合や,作業者が頻繁に変わり初心者が多い場合などには効果的なツールであることが分かった.

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© 2019 一般社団法人日本生産管理学会
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