2011 年 63 巻 2 号 p. 197-202
首都高速道路大橋ジャンクションは 2010年 3月に供用を開始した,地下と高架橋をつなぐ 1周 400m,4層建て,楕円形 2重ループの非常に複雑な構造をした道路トンネルである.我々はこのトンネルにおいて,安全対策の検証など様々な用途のための基本情報となる精巧な三次元モデルを, GPSやジャイロセンサを用いることなく構築することに成功した.計測車両に積載したレーザスキャナにより,静止状態での形状計測と移動を繰り返し,各データを幾何学的に最適に繋ぎ合わせることで全体のモデルを構築する.手作業に要する時間は1方向あたり1日ほどであった.