2011 年 63 巻 6 号 p. 765-772
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震以降の一連の地震による, 東日本大震災での天井落下事故の被害分布及び現地調査結果について報告する.天井落下被害は震度5以上の地震が観測された地域に多く発生しており, 被害が広範囲に及んでいる.なかでも, ホール建築は不特定多数の人が集まるため高い安全性を保持する必要があるが, その多くは音響効果を目的とし, 段丘状の天井が重い仕上げ材で構成されている場合が多い.吊り長や固定方法の場所ごとの違いから, 落下事故が発生しやすく, 今後の緊急に対策を考えていく必要がある.[本要旨はPDFには含まれない]