2015 年 67 巻 6 号 p. 613-616
パルプ射出成形(以下,PIM)は,再生可能なパルプと澱粉を主成分とする成形材料を射出成形し,3 次元立体構造物を得る新しい加工技術である.水分率に大きく支配されるPIM 材料のレオロジー特性は重要な研究課題に挙げられていたが,既存の樹脂用測定機器では原理的に測定が困難であった.本研究では,水分率を変化させずに高圧下で測定する成形機搭載型の粘度特性評価装置を開発し,温度,材料水分率,材料組成を変化させ粘度計測を初めて実施し,計測データの比較検討を行った.