2015 年 67 巻 6 号 p. 637-640
本研究では,極限環境下にある複合材料中に発生したAE 信号を,光ファイバセンサで遠隔計測するため,光ファイバを導波路とした設置方法を検討した.その結果,遠隔計測でも広帯域にわたるAE 波を高感度で計測できることが確認でき,しかも,AE 波に含まれるモードの変換挙動から,遠隔センサでも光ファイバの接着点と同じ波形を計測可能であることがわかった.さらにCFRP 直交積層板において,AE 波の支配的モードとトランスバースクラックおよび層間剥離との関係に基づき,曲げ負荷下で生じる損傷の形態を診断可能となることがわかった.