2015 年 67 巻 6 号 p. 667-671
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(Mw 9.0)は,震源から遠く離れた関東地方沿岸部に深刻な液状化被害をもたらした.将来の液状化被害に備えるにあたっては,これまで多くの自治体でハザードマップの整備が行われてきたが,このマップに被害に関する定量的な情報が含まれると,防災へのより効果的な利活用が期待できる.そこで,本研究では,液状化指数と液状化沈下マップ(Konagai et al., 2013)から得られた道路沈下量の関係を道路種別毎に整理する.ここで得られた関係を用いて,液状化による道路沈下量を定量的に予測する新しいハザードマップの構築を試みる.