2015 年 67 巻 6 号 p. 673-676
ボーリング時の地盤試料採取方法の一つであるGel-Push サンプリング(GP)手法は,試料採取時にジェルが試料表面を覆いサンプラーとの摩擦を減らすことで,主に礫地盤で高品質試料を採取可能とされる.しかし,砂質地盤への適用可能性についてはあまり検討されていない.本研究では,東北地方太平洋沖地震で液状化した千葉市美浜区の砂質地盤から採取したGP 試料と従来法のトリプルチューブ試料を用いて,GP の当該地盤への適用可能性を検討した.間隙比,せん断波速度を指標とした試料の品質評価からGP の優位性を確認できたが,その差は非排水繰り返し強度には影響を及ぼさない程度だった.