2020 年 72 巻 1 号 p. 49-55
本研究はスーパーガウス関数とベイズ推定を組み合わせ,線形発生源を同定する手法を提案した.まず,単純な境界層をCFD (Computational Fluid Dynamics) で解析し,模擬的な測定値と随伴濃度場を取得した.発生源のパラメータを確率的に推定するため,測定された濃度と随伴濃度との差をベイズ定理に従って定式化した.また,スーパーガウス関数を使用し,いくつかの扱いやすい係数によって線源を近似した.結果としては,センサーによって十分な観測情報が提供されれば,事前の発生源の幾何情報なしでも,提案手法により全てのパラメータが推定できた.