生産研究
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研究解説
含硫アミノ酸の検出を指向した蛍光ケモセンサアレイ
佐々木 由比南 豪
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2021 年 73 巻 3 号 p. 179-183

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抄録

含硫アミノ酸類は,生体内で恒常性の維持など重要な役割を担うため,その検出は意義深い.本論文では,バイオマーカーとなり得る含硫アミノ酸類を標的種とし,超簡便に多成分の当該種を検出するセンシング法を紹介する.具体的には,市販の蛍光色素2 種と金属イオンを混合するだけで自発的に形成される金属錯体型ケモセンサと多変量解析技術を組み合わせ,多成分同時分析を達成した.さらに,ヒト血清中の標的種を対象とした定量分析にも挑戦し,上述の少ないセンサ数で構築したケモセンサアレイを用いてその未知濃度予測を達成した.

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© 2021 東京大学生産技術研究所
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