2024 年 76 巻 4 号 p. 401-404
非塑性細粒分を含有する砂質土を対象として,中型中空ねじり試験機を用いた大ひずみ液状化試験を実施し,非塑性細粒分を含んだ砂質土に対する液状化時の大ひずみ領域を含めた挙動を分析した.その結果,Fc=10%程度の砂質土の液状化に至るまでの繰返し回数は非塑性細粒分を含有しない砂質土と同等であり,また,大ひずみ液状化特性も似通った特性を示した.一方,Fc=20%程度の砂質土は,非塑性細粒分の含有が10%程度以下の砂質土よりもせん断ひずみの発達が顕著であり,この傾向は両振幅せん断ひずみ100%程度までの大ひずみ領域まで変わらず確認された.Fc=30%以上に及ぶ場合,φmob/φf~Σ∆W/σ’c関係はFc=20%程度以下の砂質土よりもφmob/φfがピークに至るまでに粘りを発揮することが確認された.