2024 年 76 巻 4 号 p. 405-409
本稿では従来法の問題を解消した小規模凍結サンプリングによって緩い砂地盤から資料を採取した際の品質評価を行った.加圧土槽を用いて原位置拘束圧を考慮し,模型地盤から凍結採取された試料の品質評価をDrの変化およびG0の変化に着目して実施し,凍結速度に関する検討も同時に行った.実験結果から緩い砂地盤では,凍結管の影響によって密になりやすいこと凍結速度が早くなることで凍結膨張が生じることがわかった.そのため,緩い砂地盤に対しては適切な凍結管貫入方法と凍結速度の管理を行うことで小規模凍結サンプリング手法を適用できる可能性が示唆された.