高圧下における軽油成分の結晶析出評価手法に関する研究

抄録

ディーゼル車の燃料噴射の高圧化により、軽油の曇り点以上の温度での結晶析出が懸念されることから各種の検討を行った。結晶析出特性に違いを持たせた3種の軽油でのエンジン試験結果からは、高圧下での結晶析出の影響が示唆された。さらに、独自に製作した高圧結晶観察装置を用いた検討により、現在のディーゼル車の噴射圧では曇り点より20 ℃以上高い温度でも結晶が析出する事や、高圧下での結晶析出特性に対する軽油組成の影響を明らかにした。