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大友 亮一, 横井 俊之, 野村 淳子, 辰巳 敬
セッションID: A01
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
低コスト・省エネルギーの観点から有機構造規定剤を用いないゼオライトの合成が注目されている。本研究では有機構造規定剤を用いないベータゼオライトの合成とその金属イオン交換特性について報告する。
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山崎 弘史, 横井 俊之, 辰巳 敬, 野村 淳子
セッションID: A02
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
エチレンはゼオライト酸点上でエチルカルベニウムイオンを経由して、表面エトキシ種を生成すると量子化学計算から考えられてきた。しかし、IRやNMRによる直接観測によって、エチレンからにエトキシ種の生成は確認されていない。そこで、エタノールから生成させたエトキシ種とエチレンを用いてそれぞれの反応性を検討した結果、エチレンは酸点と一分子で反応してエトキシ種を生成するよりも、協奏的に二分子以上が重合反応を起こすことが分かった。
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稲垣 怜史, 篠田 翔馬, 窪田 好浩
セッションID: A03
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
ZSM-5ゼオライトは石油精製・石油化学プロセスにおいて重要な固体酸触媒である。しかし、外表面酸点が存在すると、触媒反応によって外表面にコークが沈着し触媒活性の低下を引き起こしてしまう。
本研究では、ZSM-5に対して硝酸およびリン酸処理を行い、外表面酸点を選択的に除去もしくは被覆をすることを見出した。ヘキサンのクラッキングをテスト反応として実施したところ、硝酸もしくはリン酸処理した ZSM-5では外表面酸点上で起こるコーキングを抑制することができ、クラッキング活性の低下を抑制できた。
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渡部 岳, 谷口 太一, 中坂 佑太, 多湖 輝興, 増田 隆夫
セッションID: A04
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
2,6-ジメチルナフタレン(2,6-DMN)は、PETと比べほぼすべての物性で優れたPENの原料となる化学物質である。しかし、現在の製造法は環境負荷が大きいため、シンプルでクリーンな2,6-DMN製造法の確立が望まれている。本研究では、ゼオライトを用いて、メタノールによる2-メチルナフタレンのメチル化反応を実施し、ゼオライトの結晶サイズ、および外表面酸点の不活性化処理が、2,6-DMNを含むβ,β-DMNの選択性に及ぼす影響を検討した。
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北野 政明, 森田 一輝, 山本 一登, 中島 清隆, 原 亨和
セッションID: A05
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
チタン酸ナノチューブの酸強度を高めるためにTa添加を検討した。Taドープチタン酸ナノチューブは、Ti-Ta複合酸化物を濃水酸化ナトリウム水溶液中で水熱処理し、プロトン交換することで合成した。Taドープしたチタン酸ナノチューブは、ドープ前の試料と比較してアニソールとベンジルアルコールのアルキル化反応に対する活性が大きく向上することが明らかとなった。これらの触媒活性と構造との相関関係を詳細に調べた。
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永廣 卓哉, 板垣 愛, 新田 馨久, 中川 敬三, 加藤 雅裕, 杉山 茂, 加藤 裕樹, 秋原 秀治, 二宮 航
セッションID: A06
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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FSM-16にクロムを導入した触媒は、イソブタンの酸化脱水素反応によるイソブテンの接触反応に高活性を示し、高活性酸化脱水素触媒であるマグネシウムバナデート等より優れた性能を示した。一方、この触媒を、メタンの酸化カップリング、エタンおよびプロパンの酸化脱水素反応に適応しても、高い触媒活性は得られなかった。本触媒系は直鎖炭化水素の酸化脱水素には有効でなく枝分かれした炭化水素に高い活性を示すことがわかった。
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務川 慧, 李沢 郁敬, 渡部 綾, 関根 泰
セッションID: A07
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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ペロブスカイト型酸化物であるLBFMOは酸素、水蒸気共存下で、優れたEB脱水素活性を示す。本研究では反応速度論的検討により、格子酸素を介したEBの酸化的脱水素が進行し、水蒸気と酸素が同時に格子酸素を再生させていることがわかった。さらにin-situ TG測定により、表面格子酸素量と活性に相関がみられ、酸素、水蒸気共存による格子酸素再生速度の促進が活性向上の原因であることを明らかにした。
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橋本 崇, 向井 大揮, 杉浦 行寛, 関根 泰
セッションID: A08
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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将来の水素エネルギー社会に向けた取り組みの一つとして、水素の高効率な運搬方法の確立が必要である。有機ハイドライドを利用した水素輸送は高圧、液体水素に比べ危険性が小さいだけでなく、既存のインフラを利用できる利点がある。この方法は有機物に水素を水素化物として貯蔵し、利用する際に脱水素反応させる事で取り出す事が出来る。これらを高収率かつ低温度で反応させるための触媒開発を行っており、担体にペロブスカイト型酸化物を用いることで炭素析出量の低減を図った。
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田中 智之, 藤森 祐治, 大嶋 正明, 黒川 秀樹, 三浦 弘
セッションID: A09
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
SiO
2/Al
2O
3比の異なるUSYゼオライト担持Ni系触媒を用いて、水共存下でのエチレン二量化反応を行った。その結果、SiO
2/Al
2O
3比の大きなUSYを用いた触媒ほど高いブテン類選択率を示し、また水共存によるエチレン二量化活性の低下を抑制することができた。しかし、SiO
2/Al
2O
3比の大きな触媒ほど活性は低くなるため、SiO
2/Al
2O
3比を最適に調整することが重要である。
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森田 裕也, 高垣 敦, 林 繁信, 菊地 隆司, 大山 テッド
セッションID: A13
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
ソルビトールはセルロースを加水分解、水素還元によって得られる糖アルコールであり、木質系バイオマス由来原料として重要である。本研究では、ソルビトールの水中脱水反応を、層状金属酸化物を用いて行った。HNbMoO
6やHTaMoO
6は各種固体酸、液体硫酸よりも高いソルビトール転化率、高いソルビタン選択率を示した。この反応経路を見積もり、反応速度定数と活性化エネルギーを求め、副生成物の生成抑制のための条件を提案した。
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伊藤 純, 大山 順也, 薩摩 篤
セッションID: A14
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
種々の固体酸化物でD-glucoseの異性化反応を行った。ペロブスカイト型チタン酸化物を用いたところ、TiO
2、Nb
2O
5、CeO
2、La
2O
3などよりもD-fructoseへの選択率が高かった。ペロブスカイト型チタン酸化物の中では、Na
2Ti
6O
13 > SrTiO
3 > BaTiO
3 > CaTiO
3の順にD-fructoseの収率を得ることができた。ペロブスカイト型チタン酸化物の酸塩基性質を評価するために、HCl共存下でD-glucoseの異性化反応を行った。その結果、SrTiO
3、BaTiO
3は酸、CaTiO
3、Na
2Ti
6O
13は塩基として機能することが示唆された。
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中川 善直, 陳 凱幼, 袁 振楽, 田村 正純, 冨重 圭一
セッションID: A15
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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C-O結合の水素化分解に有効なIr-ReO
x/SiO
2触媒と助触媒の酸性ゼオライトを組み合わせ、水/n-ドデカン二相溶媒中でC3-C6の糖アルコールおよびグルコース・セルビオースの完全水素化脱酸素反応を行った。いずれの基質でも95%以上の収率で同じ炭素数の直鎖アルカンを得た。反応後生成したアルカンを含むドデカン相を除去し、新たにドデカン溶媒と基質を加えて反応することで容易に触媒の再使用が可能だった。
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中島 清隆, 新宅 泰, 北野 政明, 一國 伸之, 原 亨和
セッションID: A16
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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メソポーラスシリカの骨格表面に形成された配位不飽和チタン種(4配位チタン)は水中で機能するルイス酸であり、水溶液内でのヒドリド移動反応および向山アルドール反応に高い触媒活性を示した。
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篠原 悟志, 吉川 琢也, 八木 太一, 梶谷 智史, 中坂 佑太, 多湖 輝興, 増田 隆夫
セッションID: A17
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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未利用木質資源であるリグニンは、アルキルフェノールの重縮合体であり、フェノール等の有用化学物質への転換が期待される。当研究室では、可溶化・接触分解プロセスによるリグニンからのフェノール類製造に成功している。本研究では、可溶化におけるリグニン低分子化機構の解明を目的とし、固体酸触媒存在下、水/アルコール溶媒中でリグニンモデル物質の可溶化を実施した。結果、可溶化によりリグニン中の約60 %の結合を分解できることが推察された。
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石原 篤, 松藤 博紀, 橋本 忠範, 那須 弘行
セッションID: A18
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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廃水中に微量に含まれる有機化合物、特にそれらが芳香環を含む場合、処理が大変難しい。近年このような廃水を水熱ガス化反応で処理するプロセスが注目されている。我々は、これまでフェノール水の水熱ガス化反応に、高活性で高い安定性を持つNi触媒あるいはRu触媒を報告してきた。本研究では、Ru触媒をNiで修飾した触媒を調製し、フェノール水の水熱ガス化反応においてより高活性で高い安定性を持つ触媒を見出したので報告する。
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福井 直也, 橋本 忠範, 那須 弘行, 石原 篤
セッションID: A19
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
ゼオライトとアルミナをバインダーで混錬することにより複合担体を調製し、その担体へ活性種であるNi、Moを含浸法により担持し、NiMo触媒を作製した。これらを硫化後、大豆油の水素化分解反応特性の解析を行った。USYゼオライト含有複合担体担持NiMo触媒の反応を行った結果は高いディーゼル収率を示し、
iso/n比はNiMo/Al
2O
3触媒の結果と比較して向上した。またゼオライト含有複合担体担持NiMo触媒の反応結果はガソリン収率の増加を示した。
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瓦谷 大祐, 橋本 忠範, 那須 弘行, 石原 篤
セッションID: A20
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
近年、石油の枯渇問題等からバイオマスなどの新エネルギーへの注目が集まっている。油脂からのFAME製造ではグリセリンが副生するという問題があった。そこで本研究では、マトリックスに新規調製した階層構造をもつゼオライト含有非晶質シリカ-アルミナを調製し、キュリーポイントパイロライザー(CPP) を用いて大豆油の接触分解特性を評価した。ゼオライト含有触媒は、ゼオライト単独と比較して、活性及び選択性が向上した。βゼオライトとYゼオライトの結果を比較した。
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伊森 雅哉, 向井 大揮, 栃谷 智, 杉浦 行寛, 関根 泰
セッションID: B01
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
本研究室では芳香族炭化水素のモデル物質として芳香環を持ち、かつ簡単な構造であるトルエンを用いた水蒸気改質の研究を行ってきた。この反応では活性金属を安価で高活性なNi、担体をLa
0.7Sr
0.3AlO
3-δとした場合最も高い活性を示し析出炭素量が少ないという結果が得られた。このことからLa
0.7Sr
0.3AlO
3-δがいかに活性の向上、析出炭素量の減少に寄与するか活性化エネルギーの比較、同位体を用いた濃度ジャンプ過渡応答実験により検討を行う。
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杉浦 行寛, 向井 大揮, 村井 由季, 栃谷 智, 伊森 雅哉, 橋本 崇, 関根 泰
セッションID: B02
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
水素は炭化水素の水蒸気改質によって製造されるが、炭化水素源に灯油などの液体燃料を適用できることは利便性、燃料コストの点で望ましい。本研究室では石油系液体燃料のモデル化合物としてトルエンを用いた水蒸気改質において5 wt%Ni/La
0.7Sr
0.3AlO
3-xが高活性、耐炭素析出性、耐酸化性を持つことを見出した。そこで、この触媒におけるトルエンの水蒸気改質の反応機構を解明し、他の触媒と比較することによって高活性、耐炭素析出性、耐酸化性の原因を探った。
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中澤 祐作, 清水 拓也, 関根 泰
セッションID: B03
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
水素は次世代を担うエネルギー源として期待されている。バイオエタノールの水蒸気改質による水素製造はクリーンで効率的なプロセスだと期待されており、高活性,高安定性かつ高水素選択性を持つ触媒の開発が求められる。本研究室では、エタノールの水蒸気改質において高活性、高選択性を示すCo触媒を中心に研究をおこなっており、今回はコバルト触媒の活性向上と副生成物の低減を狙って、K添加触媒について検討した。
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田村 桜子, 山室 佳祐, 河野 裕人, 渡部 綾, 関根 泰
セッションID: B04
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
水性ガスシフト反応は主にCOの除去および合成ガスのH
2/CO比の調整に用いられており、高純度水素製造、燃料電池などに利用されている。本研究室では、安価で高活性な触媒の開発を目的とし、Fe
2O
3を担体とした触媒の探索を行った結果、Fe
2O
3にPdとKを担持した触媒が高活性を示し、またK/Pdのmol比=2において最も高い活性を示すことを報告した。今回は、Pd/K/Fe
2O
3の高活性の原因解明として、他の酸化還元能をもつ酸化物を担体とした触媒を検討したところ最も活性の高かったPd/K/Co
3O
4についてPd、K担持効果を検討した。
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川﨑 亘, 蒔山 雄大, 山本 和正, 渡部 綾, 福原 長寿
セッションID: B05
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
内部改質型のSOFCシステムは、そのアノード電極表面への析出炭素抑制が課題である。我々は、無電解めっき法で調製したNi系触媒は炭素析出耐性が高いことを報告している。本研究ではこの方法で調製したNi/YSZ触媒のメタン水蒸気改質特性と安定性を評価した。その結果、Steam/Carbon比(S/C)が0.5の過酷な条件でもこの触媒は高活性で高い安定性を示し、含浸法で調製した触媒よりも反応後の析出炭素量がかなり少ないことがわかった。
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森 浩亮, 堂城 昌宏, 山下 弘巳
セッションID: B06
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
近年、ポータブル燃料電池用水素源として、水素ガスを用いるよりも安全かつエネルギー密度が高いギ酸(HCOOH)が注目されており、高効率なギ酸分解による水素生成が求められている。本研究では、弱塩基性イオン交換樹脂にPdナノ粒子を担持した触媒が、ギ酸からの水素生成反応において高い活性を示すことを見出した。本触媒は一般的な無機担体担持Pd触媒よりも高性能で、燃料電池の性能を低下させるCOの生成を5ppm以下に抑えることができる。
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松家 万起, 一ノ瀬 勇児, 西谷 航, 石原 達己
セッションID: B07
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
H
2合成プロセスの一つであるC
3H
8水蒸気改質反応では低温活性がCH
4に比べて高いという利点があるが、低温におけるC
3H
8の水蒸気改質反応はH
2収率を減少させるCH
4生成を抑制することが課題となっている。本研究では様々なプロトン伝導性酸化物に担持したNi触媒を水素透過膜型反応器を用いたC
3H
8水蒸気改質反応への応用を検討した。その結果プロトン伝導性酸化物を担体として用いた反応はCH
4生成が抑制され、比較的高いH
2収率が得られることが分かった。
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庄司 大樹, 谷 和憲, 里川 重夫
セッションID: B08
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
ニッケル-チタニア触媒の調製法の違いによるCO選択メタン化反応への影響
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渡部 綾, 藤田 裕介, 田川 智裕, 福原 長寿
セッションID: B09
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
[PdCl
3(H
2O)]
–1を溶解した前駆体水溶液中に、LaCoO
3構造体触媒を浸漬させることで調製したPd/LaCoO
3構造体触媒の水性ガスシフト反応特性を調べた。CO転化率についてPdを1 wt%含浸担持した粒状触媒と比較したところ、構造体触媒は高い活性を示した。また前駆体中のCl
–配位子除去を目的に、調製後の構造体触媒をNH
3溶液に浸漬させたところ、活性が向上することがわかった。
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平田 純, 村山 徹, 上田 渉
セッションID: B10
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
硫酸チタン(III)、メタタングステン酸アンモニウムおよびシュウ酸の混合水溶液を175 ℃で24時間水熱合成を行い、複合酸化物を調製した。前駆体のW/Tiモル比および、前駆体濃度およびシュウ酸の添加量を変化させることにより、積層構造を有するW-Ti-O複合酸化物触媒が得られた。合成したW-Ti-O複合酸化物触媒は、ピリジン吸着IRおよびアンモニアTPDにより固体酸性質を有することが分かった。種々の基質を用いてフリーデルクラフツ・アルキル化反応を検討したところ、既報の固体酸触媒と比較し高い反応活性を示した。
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中村 陽一, 村山 徹, 上田 渉
セッションID: B11
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
バナジウム酸化物触媒を用いてエタノール転換反応にて触媒性能を検討したところ、エタンおよびアセトアルデヒドが各々収率約30 %で生成した。バナジウム酸化物によるエタノールの選択酸化反応では、生成物としてアセトアルデヒドやエチレンが生成するという報告例は多数あるが、エタン生成に関する報告例はない。そこで本研究では、バナジウム酸化物の新たな触媒性能を検討するために、バナジウム酸化物におけるアルコールからのアルカン生成についての詳細な検討を行った。
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佐藤 一仁, 三浦 靖智, 斎藤 金次郎, 岩波 彦一, 溝口 隆, 林 倫, 村田 和久
セッションID: B12
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
フリー
FT触媒とZSM-5を組み合わせることで合成ガスから1段で軽質な炭化水素(ガソリン留分)の合成を検討した。FT触媒粉体とZSM-5粉体を予め混合し一体化させた成型体触媒とすることで、重質なワックス留分の生成を抑制し、軽質留分の生成が促進されることを確認した。さらに、ZSM-5のSiO
2/Al
2O
3比や混合量が軽質化へ及ぼす影響や寿命評価結果、生成油の性状等について報告する。
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佐藤 秀人, 斉藤 芳則, 田中 伸彦
セッションID: B13
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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メタンのCO
2改質反応における炭素析出耐性向上を目的として、活性金属種とSr
2TiO
4との固溶体触媒を開発した。Sr
2TiO
4固溶体はのCO
2処理によりSrCO
3とSrTiO
3から成る複合担体となり炭素析出を低減する。また、活性金属成分は固溶体中に均一分散した状態から還元/析出するため、金属分散性の向上が期待される。調整した触媒は、加圧下におけるメタンののCO
2改質試験により反応転化率と炭素析出量を測定し、金属添加量および金属種の影響を確認した。
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保田 修平, 長谷川 俊雄, 安川 隼也, 二宮 航, 大谷内 健, 神谷 裕一
セッションID: B14
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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H
4PMo
11VO
40上でのメタクロレン酸化反応において反応ガスへの水蒸気の添加は触媒性能を維持するために不可欠である。水蒸気の役割についての知見を得るためにH
4PMo
11VO
40と水蒸気との酸素交換挙動を、H
2(
18O)を基質に用い、触媒のIRスペクトルを測定して調べた。反応温度573Kにおいて、Mo=OもしくはV=Oの10%が
18Oに交換された。また、Mo-O-MoもしくはMo-O-Vの一部も
18Oに交換された。しかし、P-Oの酸素原子は
18Oには交換されなかった。
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品川 竜也, 大島 一真, 野上 有佳子, 真鍋 亮, 関根 泰
セッションID: B15
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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水素は現在主に炭化水素の水蒸気改質によって製造されている。この反応は大きな吸熱反応であり、工業的に973 K以上の高温が要求される。こうした高温下では触媒の耐熱安定性や多段の熱交換過程が必要になる事などが問題となる。我々はこれらを解決するため、在来型触媒反応に対して電場を印加し、低温で水蒸気改質を進行させる新規触媒反応形態(Electreforming)を提案してきた。今回は酸化・還元前処理が活性に及ぼす影響を検討する。
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野上 有佳子, 品川 竜也, 大島 一真, 真鍋 亮, 関根 泰
セッションID: B16
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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水素を製造する水蒸気改質は、工業的に973 K以上で稼働しており、高温プロセスに起因する問題が生じる。抜本的な解決のためには、低温領域での反応の進行が要求される。そのため、通常の触媒反応に電気的な要素として「電場」を印加した「電場触媒反応」を提案している。メタンを原料にした電場触媒反応において、担体基材や担持金属に工夫をして、触媒構造の最適化を図った。そして、塩基点担持触媒を考案し、活性を向上させることに成功した。
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大島 一真, 矢部 智宏, 品川 竜也, 関根 泰
セッションID: B17
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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バイオガスの有効利用および二酸化炭素の再資源化を背景として、近年メタン炭酸ガス改質が注目されている。本反応により得られる合成ガス(水素+一酸化炭素)はC1化学の原料であり、種々の炭化水素として有効利用できる。しかし本反応は高温によるエネルギー効率の低下、および炭素析出による触媒活性の経時劣化が問題となる。そこで我々は電場という外力を触媒反応と併用することにより、反応の低温化、およびそれに伴う析出炭素の低減を狙った。
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矢部 智宏, 大島 一真, 関根 泰
セッションID: B18
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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二酸化炭素を用いたメタン酸化カップリングに注目し、高密度な外部エネルギーを触媒層に供給することができる電場を印加させることで、低温で選択的にエチレンを得ることを目的とした。様々な酸化物のスクリーニングを行った結果、La
0.7Ca
0.3AlO
3が高い収率を示したので、本触媒反応の詳細な検討を行った。
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柳原 将俊, 大崎 薫, 大山 順也, 薩摩 篤
セッションID: C01
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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担体の酸素吸蔵放出速度を制御することにより、自動車三元触媒の低温での燃焼活性向上を試みた。セリア担体は酸素吸蔵物質として知られるが、速度だけに関してはチタニアがより早い酸素吸蔵放出速度を持つ。この特性を生かすため、表面にセリア担体の表面に単分子層相当のチタニアを担持したところ、担持Pd触媒のCO酸化活性が向上することを見いだした。
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室山 広樹, 山地 秀宜, 松井 敏明, 江口 浩一
セッションID: C02
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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ディーゼルエンジン排ガスに含まれる粒子状物質(PM)はディーゼルパティキュレートフィルタ上に担持された触媒を使用して燃焼される。現在、PM燃焼温度を低温化することが検討されており、当研究室では高い酸素吸蔵能を有するCeO
2系触媒が注目してきた。本研究では、セリアへの添加元素およびその添加量のPM燃焼活性への影響について調べた。また、同位体酸素交換反応試験、同位体酸素を用いた活性試験によってPM燃焼反応に寄与する触媒酸素量の定量的評価を試みた。
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澤間 善成, 山田 強, 柴田 恭司朗, 門口 泰也, 佐治木 弘尚
セッションID: C03
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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石油の構成成分である脂肪族炭化水素(アルカン)は安定な化合物であり、その官能基化は極めて困難である。演者らは今回、軽油識別剤として利用されているクマリンの代替として期待される重水素標識アルカンの効率的な合成を、不均一系白金族触媒ならびに最も安価な重水素源である重水を組み合わせたシンプルな反応により達成した。本報告では、芳香環の重水素化等も併せて紹介する。
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正能 満, 辻 浩二, 海老原 猛, 藤川 貴志
セッションID: C04
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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FCCスラリーオイル中の触媒含有量の分析方法に関して、第42回石油・石油化学討論会で報告した遠心分離法と容量法を組み合わせた簡易分析法では、粒子の形状によっては定量できないことが分かった。今回、遠心力を大幅に高めるとともに、堆積物を重量法で定量することにより、粒子の形状や触媒含有量の異なる試料に対して、公定法(JPI-5S-62-2000)よりも迅速に且つ定量性のある新規の簡易分析法を見出した。
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武田 祐磨, 田中 久美子, 近藤 永樹, 中坂 佑太, 多湖 輝興, 増田 隆夫
セッションID: C05
発行日: 2013年
公開日: 2013/07/28
会議録・要旨集
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近年、エネルギー資源の多様化により、埋蔵量の多い超重質油の有効利用が求められている。本研究では、酸化鉄と酸化チタンからなるFe-Ti系触媒に酸化セリウムを担持させたFe-Ti-Ce複合触媒を用いて、過熱水蒸気雰囲気下で常圧残油の軽質燃料化を実施した。反応温度470℃、反応圧力0.1 MPaにおいて、Fe-Ti-Ce触媒を用いることで、原料中に約44mol%-C含まれる軽質油収率(Gasoline + Kerosene、 Gas Oil、 VGO)が反応後に約58mol%-Cまで増加した。さらに、高圧条件(15.0 MPa)では、常圧残油の軽質化が効果的に進行し、軽質油収率は約70mol%-Cに達した。
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