β-zeolite-Al₂O₃複合担体担持PtCoMo硫化物触媒を用いた油脂の環化脱水素化分解による芳香族製造

抄録

β-zeolite-Al₂O₃複合担体担持PtCoMo硫化物触媒を用いて、大豆油の環化脱水素化分解による芳香族製造を試みた。水素圧1.0 MPa 、460^oC 以上の温度条件で大豆油の転化率は90％以上を示し、500^oC 以上では100%に近い値を示した。PtCoMo触媒は、テストした最も高い温度580 ^oCで、類似の方法で調製したPtNiMo触媒よりも高い芳香族収率を示した。Ptの代わりにPdを用いた場合、PtCoMo触媒と比べて転化率が低下した。一方、Ruを用いた場合、転化率は向上したが、芳香族収率は低下した。PtCoMo触媒では活性な酸点量が多く、細孔構造が安定であったため、他の触媒より性能を示した可能性がある。