1961 年 2 巻 1 号 p. 14-16
試料として純毛サージとテトロン・レーヨンサージを取り上げプリーツに関して両者の性能を比較検討した.
実験は乾式および湿式方法を用いて行ない, プリーツセットのための適当な条件を見出し, さらに出来たプリーツを水浴圧しつぶし法を用いて, プリーツの安定性を調べ, 分散分析により純毛サージと, テトロン・レーヨンサージを比較した.
この結果, 純毛サージの場合, 乾式ではアイロン効果はなく, 湿式160℃×30secによりかなり安定なプリーツが得られた.テトロン・レーヨンサージの場合, 乾式でも160℃×6sec以上でセットできるが, 湿式140℃×6secの方がよりすぐれた効果があがった.さらに水浴圧しつぶし法では, 純毛サージはほとんど折目は残らず, テトロン・レーヨンサージの方は折目が残り安定なプリーツであることがわかった.
以上によってプリーツに関しては, 少なくともこの場合純毛サージよりもテトロン・レーヨンサージの方がすぐれた性能を持っているという結果が得られた.