繊維製品消費科学
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プリーツに関する研究 (第1報)
―純毛サージとテトロン・レーヨンサージとの比較―
岩崎 振一郎斎藤 智川崎 きよ子
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1961 年 2 巻 1 号 p. 14-16

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抄録

試料として純毛サージとテトロン・レーヨンサージを取り上げプリーツに関して両者の性能を比較検討した.
実験は乾式および湿式方法を用いて行ない, プリーツセットのための適当な条件を見出し, さらに出来たプリーツを水浴圧しつぶし法を用いて, プリーツの安定性を調べ, 分散分析により純毛サージと, テトロン・レーヨンサージを比較した.
この結果, 純毛サージの場合, 乾式ではアイロン効果はなく, 湿式160℃×30secによりかなり安定なプリーツが得られた.テトロン・レーヨンサージの場合, 乾式でも160℃×6sec以上でセットできるが, 湿式140℃×6secの方がよりすぐれた効果があがった.さらに水浴圧しつぶし法では, 純毛サージはほとんど折目は残らず, テトロン・レーヨンサージの方は折目が残り安定なプリーツであることがわかった.
以上によってプリーツに関しては, 少なくともこの場合純毛サージよりもテトロン・レーヨンサージの方がすぐれた性能を持っているという結果が得られた.

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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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