繊維製品消費科学
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被服における色彩と図形の知覚に関する研究
壁谷 久代加藤 雪枝椙山 藤子
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1980 年 21 巻 8 号 p. 348-355

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抄録
本研究は, 被服における色彩と図形が知覚閾や感情効果にどのような関連性をもつかを追求するために, 最も基本的な色彩と図形を取り上げ, これらを合成し, 知覚閾及び感情効果を求め, 両者の関係を検討した.
その結果, 知覚閾には形態を表わす物理量よりも刺激純度・明度などの色彩の要因が大きく関与し, そして同じ要因で感情効果も生じることが明らかになった.
さらに, 平面上で見た場合と着装上を見た場合の関連性を考えるにあたり, 実際に被服地の模様としてワンピースを作成し, 感情効果を求めて解析した結果, 評価の因子については着装上の感情効果を別に考察する必要があるが, 力量・活動性, あたたかさの因子をもつ感情効果は平面上の感情効果を着装上にも応用できることが明らかになった.
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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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