1985 年 26 巻 5 号 p. 204-209
人体の圧縮測定装置を試作し, 人体の圧縮特性を測定する際の圧縮子の圧縮面積および圧縮面の形状を変えた場合の人体の圧縮変形量と応力との関係を測定した.
1.人体大腿部および大腿部モデルでは, 圧縮子の圧縮面積2.0cm2まで, 一定量変形を与えるのに要する応力は, 急激に減少し, それ以上の面積では, 応力の減少が少なくなる.圧縮子の面積が等しい場合でも, 圧縮面の形状が異なると, その周長によって, 人体の圧縮特性は異なる.
2.局所的に圧縮硬さの異なる胴部では, 一定量変形を与えるのに要する応力の圧縮面積依存性は, 大部分の部位で大腿部と同様の傾向が認められた.