1985 年 26 巻 5 号 p. 210-214
綿平織布を変性 (アミノ) シリコーンで処理した場合について前報でのジメチルポリシロキサン (DMPS) の結果と比較して検討した.処理液濃度0.5wt%以上で静摩擦力は一定になりDMPSと同じ傾向を示し, さらに高粘度になるほど静摩擦力は低下した.変性シリコーンはDMPSより静摩擦力を低下させる効果が大であり, しかも変性率の低い0.01~0.02の所が最も静摩擦力を低下させた.そしてアミノ基の効果は分子中のアミノ基量によりあらわれていることがわかった.また, DMPSとアミノシリコーンをブレンドした場合静摩擦力に影響を及ぼすのはアミノシリコーンが大で, しかもアミノシリコーンのブレンド率のかなり小さいところでその効果を出している.また変性率の高いものほど静摩擦力に強い影響を与えている.