抄録
2008年5月,イムジャ氷河湖の堤体の内部構造の把握を目的として,二次元比抵抗探査および地表
面踏査による調査を行った.本論文ではその結果をもとに,堤体内のデッドアイスの分布の推定を試
みた.その結果,1)デッドアイスは堤体の湖岸付近の地下で,両岸のラテラルモレーンの間に連続的
に存在し,2)その下面は少なくとも堤体基部で最も標高の低い部分まで達していると見られることが
分かった. 水流や堤体表面からの融解によってデッドアイスの表面が徐々に低下し,湖水位は最終的
に氷河湖決壊洪水(GLOF)の危険のないレベルにまで下がる可能性が高い.