雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
連続体モデルTITAN2Dを用いた雪崩の運動のシミュレーションⅠ─室内実験との比較検討─
森 啓輔伊藤 陽一西村 浩一Patra Abani
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2018 年 80 巻 4 号 p. 277-287

詳細
抄録
雪崩を質点や剛体と仮定した運動モデルでは,雪崩の厚さや広がりがわからないなど防災上不備な点も多い.こうした背景のもと,土石流や地すべりなどの粒状体に加えて溶岩流の流動や堆積の再現にも実績がある連続体モデルTITAN2Dを用いて雪崩の運動シミュレーションを試みた.本稿では,実際の雪崩への適用に先立ち,雪粒子を含む3 種類の粒子を用いた室内実験を実施し,TITAN2Dによる計算結果との比較を通してモデルの性能評価を行った.TITAN2Dが浅水流近似により導かれたモデルであること,さらには底面摩擦角の測定の困難さが起因して,流れの先端速度,最大高さ(厚さ)と広がりに相違が見られた場合があるものの,全体的にはTITAN2Dは実験結果を再現しており,実際の雪崩現象への拡張も十分に可能と結論された.
著者関連情報
© 2018 公益社団法人 日本雪氷学会
次の記事
feedback
Top