抄録
わが国の雪崩予防柵の斜面上の列間斜距離はスイスから導入された計算式をもとに求め,雪崩予防柵の配置を計画しそれに基づき設置している.しかし,列間斜距離を求める式には,列間斜距離に関する変数は直接入っていない.このことは,式を使う側の技術者にしてみると,その式の意味合いが不明確となってしまう.また,この式の使い方が正しいかどうかもわからない.その点を明らかにするために,雪崩予防柵の列間斜距離を求める式の意味を検討した.その結果,現在わが国で使用している雪崩予防柵の列間斜距離を求める式はスイスの条件によって作られたものがそのまま使われており,わが国においては必ずしも適合しないことが分かった.そこで,わが国において適用可能な雪崩予防柵の列間斜距離を求める代替式を求めた.ただし,本稿で提案した式はあくまでも試案である.