雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
氷床表面質量収支の実態とそのモデリングの試み: 2020年夏最新版
庭野 匡思 青木 輝夫橋本 明弘大島 長梶野 瑞王大沼 友貴彦藤田 耕史山口 悟島田 利元竹内 望津滝 俊本山 秀明石井 正好杉山 慎平沢 尚彦阿部 彩子
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2021 年 83 巻 1 号 p. 27-50

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抄録
近年の極域での顕著な気温上昇に伴って,グリーンランド氷床では,雪氷融解とそれに起因する表面質量収支の減少が急速に進行している.南極氷床においても,将来の更なる温暖化に伴って同様の変化が引き起こされる可能性が考えられている.しかし,氷床の広大さゆえに,その詳細な実態と背景にあるメカニズムには不明な点が多い.我々は,この問題を解決する(プロセスを理解しモデル化する)ために,特に2010 年代以降,現地観測と最先端の数値モデリングを駆使した挑戦を続けてきている.本総説では,表面質量収支に焦点を絞り,グリーンランド氷床と南極氷床の昨今の表面質量収支の実態をレビューする.続いて,表面質量収支を計算することが可能な世界各国の最新の各種数値モデルを俯瞰する.その後,現在のモデルの限界・問題点を提示し,将来の研究の方向性を議論する.
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© 2021 公益社団法人 日本雪氷学会
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