2021 年 83 巻 6 号 p. 599-608
米原・関ケ原地区の降雪時,東海道新幹線は走行中の雪の舞い上げによる車体への着雪を防ぐため「列車の速度を落とした運転」,「スプリンクラー散水」を行っている.これらの着雪防止対策は気温が上昇した日中には有効であるが,早朝の低気温下には着雪防止効果が低いという課題があった.この要因は氷点下の気温時にスプリンクラー散水による濡れ雪の度合いが低いためと推定された.本研究では,室内試験や屋外観測を通してこのことを確かめ,氷点下の気温で効果的に積雪表面を濡れ雪化するスプリンクラーを開発した.東海道新幹線沿線で実地検証も行い,その有効性が確認された.