雪氷
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層理観察用採雪器の開発
山本 勝弘伏見 碩二大畑 哲夫田中 洋一池上 宏一樋口 敬二
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1977 年 39 巻 3 号 p. 141-149

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抄録
1度の試料採取により, 採取コアの層理観察及びコア重量の測定が可能な, コア・サンプラーを設計・作成した.このサンプラーの構造上の特徴は次の3点である. (1) 採取コアの層理をそのまま観察するため, サンプラー管をアクリル樹脂で作製した. (2) 試料採取中, サンプラーを引き上げる時に, 採取コアがサンプラーから脱落するのを防ぐため, サンプラー刃内壁にアザラシの毛皮 (スキー用シール) を貼った. (3) 樹脂製サンプラー管同士の接続に適した継手を考案した.
このサンプラーを積雪の層理観察及び水当量測定に使用し, 設計意図通りの成果を得た.試料採取の際, コアが縮むが, この縮み量は雪質及び試料採取方法に依存し, 積雪深とコア長との比の値は1.04~1. 35の間であった.積雪の層理を復元する際に見込まれる誤差は, 積雪深の8.4%未満である.これよりも精度の高い値を得るための補助的測定法を提案した.なお, このサンプラー各部の構造は, 積雪以外の堆積物用サンプラーにも適用可能である.
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© 公益社団法人 日本雪氷学会
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