空気調和・衛生工学会 論文集
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第二東名・名神高速道路トンネル火災時の避難環境に関するシミュレーションによる検討
川端 信義王 謙八木 弘
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1999 年 24 巻 74 号 p. 101-111

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抄録
日本の高度経済成長を支えてきた高速道路の整備が現在進められている.そのうち,第二東名・名神高速道路は片側3車線となっており,断面積は従来の2車線トンネルに比べて約2倍となり,21世紀の我が国の基幹をなす路線である.本研究は,このような大断面トンネルにおける火災時の避難環境について検討するため,熱と煙の三次元乱流シミュレーションを行ったものである.検討の結果,高縦流風速の場合には3車断面では従来の2車断面に比べ避難環境が悪化することはなく,むしろ安全側であるという結果が得られた.低縦流風速の場合には,3車断面の方が熱気流の温度・煙濃度ともに低くなり,路面近くの避難環境も良好であることが分かった.
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© 1999 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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