居住環境における真菌は、アレルギー性疾患や、住宅の劣化など、我々の生活に影響を及ぼしている。これまで、真菌についての微生物学的な研究は多くなされてきたが、居住環境における真菌の生物学的特性に関する報告例は少ない。本報告では、居住環境中の真菌の生態を把握するため、真菌の発育条件、紫外線抵抗性、薬剤抵抗性を試験した。試験には、生活環境中から検出頻度の高い22種類の真菌を使用した。その結果、住環境中の真菌は、それぞれの環境に適応しながら生息していることがわかり、住環境中の真菌対応策を示唆することが出来たため報告する。