空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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オフィスを対象としたCFD解析における日射熱の取り扱い
三島 広之近藤 靖史吉野 一
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2009 年 34 巻 145 号 p. 35-41

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抄録

事務所ビルの外皮の多くはガラス面で構成されており、その比率が大きい建物が近年多く見られる。このような建物では快適性向上や省エネルギーの観点から外皮負荷処理が非常に重要であり、エアフロー窓の適用など各種の工夫がなされている。このような工夫に対する効果の検証方法として実験と数値解析があるが、実験においても数値解析においてもペリメータ部の日射熱の適切な取り扱いが課題の一つである。本研究では、ガラス面で透過・反射・吸収される日射熱(短波放射)を妥当な精度でCFD解析に組み込む方法を検討する。すなわち、一重窓の場合、二重窓の場合、エアフロー窓の内部にブラインドがある場合について、ガラス面で透過・反射・吸収される日射熱のうち、窓面・床面・ブラインド面などの各面に吸収される短波受熱量を算出する。この各面で吸収される日射熱をCFD解析では各面の発熱として与え、各面間の長波放射熱伝達を連成した計算を行なう。また、ここで示す計算法を適用し、オフィスの外皮負荷処理方法を検討した例を示す。

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© 2009 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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