抄録
BESTのシステムシミュレーションでは、時刻ステップ内の繰り返し計算は行わず、機器等の計算モジュール間でデータを順次受け渡し、次の時刻ステップに進むエクスプリシット法を採用している。この計算法は収束計算を行う必要がないが、必ずしも熱・物質収支がバランスしているとは限らず、計算時間間隔を十分に小さく取ることを前提としている。本報では、エクスプリシット法を採用しているBESTのシステムシミュレーションにおいて特に計算精度に大きく影響するPID制御モジュールのパラメータについて、マニュアル調整法による制御誤差の改善状況を示し、新たに試みたパラメータの自動調整方法で計算時間間隔を変化させたそれらの結果について示す。