2012 年 37 巻 183 号 p. 9-17
本論文では、インドネシアにおいて、ダブルスキンファサードの導入による空調システムの省エネルギー性能を評価した。まずインドネシアに建つモデル建物を想定し、空調システムの設計を行った。システム設計のための熱負荷はMicroHASPを用いた。モデル建物の空調システムに対してシステムシミュレーションを行い、年間のエネルギー消費量を算出した。システムシミュレーションはLCEMツールを用いて行った。また、ダブルスキンファサードを採用しない、8mmシングルスキンガラスと6mmのペアガラス窓システムを採用するケース、そして、ダブルスキンファサードを採用するケースに対してシステムシミュレーションを行った。これらの結果から、ダブルスキンファサードの採用による省エネルギー効果を定量的に評価し示した。また、空調システムのシステムCOP向上についても効果が期待できることが示された。