2018 年 43 巻 252 号 p. 1-9
第2報では、空調設備の保全側面からの評価観点を、竣工初期の故障・不具合発生頻度、安定期の故障・不具合発生頻度、熱源設備の修復日数、2 次側システムの修復日数の4 項目とし、故障・不具合に責任を負うべき要素として設備設計品質をはじめとする7項目を設定、前者を列、後者を行とする保全の総合評価マトリクスを設定した。保全に責任を担う設備設計者など設備を作る側の関係者と保全員とが、この評価について議論し品質向上をはかるという実務的にはごく現実的な方法を想定し、この議論に必要な資料を保全記録データの分析で作成し、評価マトリクスの成分として位置づけて提供し、ファシリティマネジャー主導による保全の総合的評価推進に寄与することを意図している。