空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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43 巻, 252 号
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学術論文
  • 第2報−故障・不具合の発生と修復に責任を負う諸要素に関わる分析と評価方法
    高草木 明, 須藤 美音
    2018 年 43 巻 252 号 p. 1-9
    発行日: 2018/03/05
    公開日: 2019/03/05
    ジャーナル フリー

    第2報では、空調設備の保全側面からの評価観点を、竣工初期の故障・不具合発生頻度、安定期の故障・不具合発生頻度、熱源設備の修復日数、2 次側システムの修復日数の4 項目とし、故障・不具合に責任を負うべき要素として設備設計品質をはじめとする7項目を設定、前者を列、後者を行とする保全の総合評価マトリクスを設定した。保全に責任を担う設備設計者など設備を作る側の関係者と保全員とが、この評価について議論し品質向上をはかるという実務的にはごく現実的な方法を想定し、この議論に必要な資料を保全記録データの分析で作成し、評価マトリクスの成分として位置づけて提供し、ファシリティマネジャー主導による保全の総合的評価推進に寄与することを意図している。

  • 南雲 祐輝, 射場本 忠彦, 百田 真史
    2018 年 43 巻 252 号 p. 11-19
    発行日: 2018/03/05
    公開日: 2019/03/05
    ジャーナル フリー

    蓄熱槽内にハーベストアイスを投入可能とした連結式縦型氷蓄熱槽を対象として,空調二次側還水とハーベストアイスの直接熱交換プロセスに関する検討を行った。具体的には,堆積状態にあるハーベストアイスと空調二次側還水との熱伝達率を同定する実験,および解氷時におけるハーベストアイスの消失過程に関するモデル化を行った。さらに,それらの結果を用いて,空調二次側還水とハーベストアイスの直接熱交換プロセスを計算し,熱交換過程の還水温度を推定した。

  • 第1報−分岐管・合流管の流体音実験と数値解析
    土志田 卓, 三上 秀人, 三國 恒文, 御法川 学
    2018 年 43 巻 252 号 p. 21-29
    発行日: 2018/03/05
    公開日: 2019/03/05
    ジャーナル フリー

    空調設備において,流体音の低減は重要な課題である。流体音は,空調用のファンやポンプの他にも,管路や弁など様々な部材で発生し,管路内部で減衰することがないため,騒音レベルが小さくても遠方まで騒音が伝搬して問題となることが多い。本報では,分岐管や合流管といったダクト要素から生じる流体音の定量的な予測手法を確立することを目指し,CFD(数値流体シミュレーション)による計算手法の精度検証を行った。実験には,ファンを用いずにダクトに差圧を与える装置を無響室内に構築し,分岐部および合流部の剥離流れによる騒音のみを測定した。まず流れ場について,実験で得られた分岐管・合流管における流速分布とRANS およびLES によるCFD 解析結果を比較し,流体音予測のための計算条件を確立した。次にCFD による非定常流れ解析の結果から得た流体音源を用いて音響解析を実施した結果,管路系の特徴である共鳴現象を再現し,騒音レベルおよび周波数特性の定量的な予測が可能であることを明らかにした。

技術論文
  • 第1報−実測データに基づく水使用実態と雨水利用設備容量の評価
    西川 豊宏, 浅倉 佑介
    2018 年 43 巻 252 号 p. 31-36
    発行日: 2018/03/05
    公開日: 2019/03/05
    ジャーナル フリー

    極端気候の顕在化により、数十年あるいは数年に一度とされる降水量の出現頻度も変化しており、給排水機能における雨水利用への要求事項は、多様化している。また、節水器具の普及やライフスタイルの変化により建物での水使用量は減少傾向にあると指摘されて久しく、機器容量や配管サイズの算定根拠となる給水原単位などについても検討が必要とされている。本研究は、給水原単位の現状や雨水利用による上水使用量の削減効果を建築物での水使用量の実態調査を踏まえて評価するものである。本報では、同一の水需要がある建築物における給水原単位の動向と降水特性の違いにより最適な雨水貯留槽容量が異なることを明示した。

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