人間環境学研究
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高分解能衛星画像を用いた紫外線分布図の作成および行動変容に関する研究
石内 鉄平
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 22 巻 1 号 p. 3-10

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抄録

地球規模で起こる環境問題の一つとして、オゾン層が減少することによる有害な紫外線の増加、それに伴う皮膚ガンや白内障の増加といった生態系への影響が懸念されている。世界保健機構(WHO)でも前述の問題は危険視されており、日本では環境省⁾や国立環境研究所のほか、気象庁が紫外線に対する取組みを行っている。特に、気象庁では2005年5月以降、UVインデックス指標を用いた紫外線予測分布図を作成してインターネットによる情報提供を開始したが、提供されている紫外線予測分布図は約20 km四方の大雑把なメッシュによる表示であり、ローカルな地域に着目した場合、その地域における詳細な紫外線量は十分に把握できていないのが現状である。そこで本研究では、土地被覆ごとの紫外線反射率を計測するとともに、樹木や構造物といった直射日光を遮る空間構成要素を加味した地上到達紫外線量の割合を算出する式を提案した。加えて、この算出式と高分解能衛星画像を併用することで、気象庁が提供する紫外線予測分布図と比較してより詳細な地上到達紫外線マップの作成方法を提案した。また、地域住民を対象としたアンケート調査を実施した結果、回答者の約8割が紫外線に関心を持っていることがわかった。さらに、回答者の約6割は本研究で作成された詳細な紫外線マップを評価しており、普段の行動パタンを変えるために最も利用される可能性を見出した。

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