歯科医学
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大阪歯科大学附属病院のメチシリン耐性ブドウ球菌の分離状況と抗生物質感受性:第2報 手術室について
辰巳 浩隆黒田 洋生植野 茂白数 力也竹本 靖子福島 久典佐川 寛典毛利 学
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1993 年 56 巻 6 号 p. 524-529

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抄録

 大阪歯科大学附属病院の病院環境内の methicillin-resistant staphylococci(MRS)の分布状況を把握する一環として、手術室と医療従事者 4 名の鼻腔の MRS 分離頻度および分離された MRS の抗生物質感受性を検索した。
 手術室各部位と医療従事者の鼻腔の半数から MRS が分離された。MRS 分離部位のうち、約半数が医療従事者の手指が接触する機会のある部位で、残りは接触する機会のない部位であった。
 抗生物質感受性試験の結果では、vancomycin に対して、すべての菌株が感受性を示し、その他の抗生物質に対しても半数以上の菌株が感受性を示した。抗生物質感受性試験に基づく分類では、8 タイプ(A~H)に分かれ、MRS の由来と抗生物質感受性タイプの関連から、由来により異なったタイプの MRS が認められた。それゆえ、本大学附属病院の手術室では、空気感染と接触感染による伝播の可能性が示唆される。

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© 1993 大阪歯科学会
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