2011 年 84 巻 11 号 p. 393-397
これまで出版・商業印刷物の大半はオフセット印刷機で印刷されてきた。そのオフセット印刷機は1990年代前半に話題を集めた高速印刷機に代わり,最近は切替時間,リードタイム短縮など印刷の効率化を特徴とした印刷機が主流となっている。これは不況による広告費削減,電子出版事業の拡大により,小ロット化,短納期化など市場環境が急速に変化していることが,一つの要因となっている。これにより印刷機ユーザのニーズは生産数量増による売上げ増から,ロス削減による製造原価低減へとシフトしている。本件ではそのオフセット印刷機の基本原理から最近の印刷機動向について述べる。