色材協会誌
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ポリエチレンイミンの電位差滴定挙動
国府田 悦男伊藤 政克平田 光男岩井 信次
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1974 年 47 巻 10 号 p. 496-499

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抄録

ポリエチンンイミン (PEI) の電位差滴定は, 水とNaC1水溶液 (イオン強度0.05, 0.1および0.2) を溶媒として, 25℃で行なった。滴定液には2N-HC1を用いた。滴定曲線は, 全体として, イオン強度の増加によりpH上昇の傾向を示した。また, PEI-水系曲線の中和度降下は, 低中和度域と高中和度域で急であったが, 中間の中和度域ではそれらより多少緩慢となった。他方, PEI-NaC1水溶液系では, 低中和度域で見られた急な降下がイオン強度の増加によって消失する傾向を示すこと以外は, ほぼPEI-水系曲線に類似していた。以上の結果から求めた見かけの解離定数~解離度曲線と電気泳動および粘度測定の結果を比較しながら, PEIの解離挙動に関して考察した。

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