1995 年 68 巻 3 号 p. 149-155
種々の鎖長を有する二鎖型界面活性剤である2-スルポネート脂肪酸長鎖アルキルエステルナトリウム (CmH2m+1CH (SO3Na) COOCnH2n+1;α-SF) を用いてミドル相マイクロエマルションを調製し, その生成条件や物性に及ぼす疎水基鎖長の影響を検討した。;α-SFは疎水基鎖同士の相互作用が強いため, ミドル相マイクロエマルションの生成にはアルコールの添加が不可欠であった。生成したミドル相マイクロエマルションの可溶化パラメータおよび最適塩濃度は, α-SFの二本の疎水基鎖長の総和および鎖長差に依存し, 二本の疎水基鎖長の増加に伴い可溶化パラメータは増加するが, 最適塩濃度は減少することがわかった。さらに, 二本の疎水基鎖長が近いものほどこの傾向が強くなることがわかった。