神経眼科
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神経眼科・斜視弱視外来における視覚障害者手帳取得状況
横田 聡金森 章泰藤本 雅大村岡 勇貴宮田 学畑 匡侑
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2017 年 34 巻 1 号 p. 61-64

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抄録

緒言:神経眼科,斜視弱視外来における障害者手帳取得状況について検討する.
方法:2015年9月から2016年6月の間の京都大学神経眼科,斜視弱視外来,および,2016年11月から12月の間の神戸大学神経眼科外来において障害者手帳に相当する視覚障害の有無および手帳取得状況について調査した.
結果:調査期間に受診歴のあった患者のうち,56人が障害者手帳に相当する視覚障害があった.56人のうち23人(41.1%)が手帳未取得であった.視力の該当/非該当,視野の該当/非該当,性別,年齢を投入し,手帳取得の有無に対してロジスティック回帰分析を行うと,視力非該当(オッズ比 4.59倍,[95%信頼区間 1.15-21.44], P=0.031)が手帳未取得のリスク因子であった.
考按:ロービジョンケアの入り口にもなる手帳取得について,視力非該当の場合においても視野の基準に注意する必要がある.

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© 2017 日本神経眼科学会
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